キャンペーンは効果測定が重要?成果を把握するための手順を 5 ステップで解説!

企業がマーケティング活動を行う上では、キャンペーンごとの成果を把握し、その結果を次のアクションに繋げていくことが大切です。しかし、うまくキャンペーンの効果測定ができず、頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか?

弊社クリエイティブホープへのご相談でも、

  • リソース不足で効果測定まで手が回っていない
  • キャンペーンの効果測定を行う手順がわからない
  • キャンペーンの具体的な分析イメージが湧いていない

などの内容が多く寄せられています。

本記事では、キャンペーンの概要やよくある課題、効果測定の方法などを一挙に解説します。この記事を読むことで、具体的なキャンペーンの測定方法を理解でき、自社のマーケティング活動を効率化することが可能になります

なお、この記事に掲載している内容は、弊社クリエイティブホープが実施・提案しているリードマネジメント施策の一つです。そのため、記事を読んだ後、すぐに行動に移せるような実践的な内容であり、リードの案件化数の増加にも繋がるため、ぜひ最後までご覧ください。

キャンペーンとは?

まずは、キャンペーンの概要について理解しておきましょう。

キャンペーンとは、各商材における何らかの目的を達成するために、期間限定で実施される企画を意味する言葉です。ここで言う「目的」とは、リード数や商談数の増加など、自社のビジネスを成長させるために必要な KPI を意味しています。

キャンペーンの具体例としては、

  • 新年度スタートダッシュキャンペーン
  • 新商品発売開始キャンペーン
  • ウェビナー・カンファレンスの開催

などが挙げられます。

なお、 Web 広告や SEO 、メルマガなどは、キャンペーンへの集客・流入を増やすための手段であるため、キャンペーンとは区別して考えることが一般的です。加えて、顧客からの問い合わせや資料請求、トライアルなどは常設していることが多いため、これらもキャンペーンには含みません。

企業のマーケティング担当者は、実行したアクション・施策ごとの成果を把握して PDCA サイクルを回し、施策の効率化や費用対効果向上に繋げることを求められています。キャンペーンの効果測定により、マーケティング施策の効率化やリソースマネジメント、予算削減などに直結するため、キャンペーンは自社の生産性向上を実現する上で、とても重要なものであると言えるでしょう。

キャンペーンの効果測定が求められる理由

ここまで、キャンペーンの概要についてご説明しましたが、なぜキャンペーンの効果測定が必要とされているのでしょうか?本章では、キャンペーンの効果測定が求められる理由を解説します。

次のキャンペーンに活用できる

効果測定を行うことで、戦術ごとのセグメントだけでは見えてこなかった「キャンペーンごとの成果」を見える化できます。そして、その結果を細かく分析すれば、成功した点・改善点などを明確化でき、次のキャンペーンに活用することが可能になります。このように、マーケティング施策の PDCA サイクルを回す上では、キャンペーンの効果測定が有効な手段になります。

ビジネスにおける有効な打ち手を検討できる

キャンペーンを実施する際には、企業・事業を成長させるための KPI を必ず設定します。そして、キャンペーンの効果測定を行うことで、 KPI の達成度合いを把握可能になり、ビジネスとして有効な打ち手を見つけ出すことができます。このように、新施策の検討や意思決定を行う場面において、キャンペーンの効果測定は必要不可欠だと言えるでしょう。

効率的なリソースマネジメントを実現できる

企業の経営資源(リソース・予算)は有限なものであり、それらをどのように活用するのかがビジネスを成長させるための鍵を握っています。その点、キャンペーンの効果測定を行うことで、どの部分にリソースを注力すべきなのかを明確化できます。このように、効果的なリソースマネジメントに活かせる点も、キャンペーンの効果測定を行う大きなメリットの一つです。

キャンペーンの効果測定でよくある課題

次に、キャンペーンの効果測定でよくある課題についてご紹介します。自社で実践する際に困ることがないよう、ぜひ参考までにご覧ください。

キャンペーンの区切りが細かすぎる(または大味すぎる)

キャンペーンの効果測定を行う際には、キャンペーンの区切りをどのように設定するのかが重要なポイントです。

例えば、ウェビナーやブログなどのカットでキャンペーンを区切った場合、粒度が細かすぎて適切な効果測定を行うことは困難です。また、「 2022 年度施策」のように広い区切りにした場合も同様であり、キャンペーンの単位が大味すぎると、有効な効果測定は難しくなります。

そのため、アクション実行後の効果測定までを見据えた上で、適切なキャンペーン設定を行うことが大切です。

キャンペーンの分析イメージが湧いていない

キャンペーンの効果測定でよくある課題として、キャンペーンの分析イメージが湧いていないことが挙げられます。そのため、キャンペーンを設定する前に、キャンペーン機能でどういう情報を得られるのか、どんなアセットを追加できるのか、それを基にどんな分析をしたいのか、などをイメージしておくことが重要です。

以下、キャンペーンにおける分析軸の具体例を記載します。

  • ウェビナーコンテンツごとの商談化率計測
  • 展示会におけるノベルティ毎のブース来場者
  • 期間限定イベントの商談化率測定

ただし、キャンペーンの分析軸は多岐にわたり、その時の状況に応じて最適なやり方は変動します。そのため、自社の現状を踏まえて、慎重にキャンペーンの分析イメージを検討してください。

キャンペーン単位の成果把握に対する意識が低い

マーケティング担当者がキャンペーン分析に関する経験が少ない場合、 SEO や Web 広告などをはじめとした、戦術ごとの分析で終わってしまう傾向にあります。その結果、広告キャンペーンと販促キャンペーンとの区別が付かないなど、キャンペーンの効果測定が上手く進まないことがあるため、マーケティングチーム全員がキャンペーンの成果把握に対して高い意識を持つことが大切です。

登録するアセットが不足しておりデータ不足になる

アセットとは、メールやフォーム、 LP など、マーケティング活動に必要な要素を意味する言葉です。そして、このアセットが不足している場合、データが足りずにキャンペーンの効果測定が困難になります。

特に、会社のトップページや販促キャンペーンを横断した問い合わせフォームなど、複数にまたがるアセットばかりで個別販促キャンペーンに属するアセットが少ない場合、キャンペーンの効果測定に必要なデータを取得することは難しくなります。そのため、キャンペーンを実行に移す場合には、効果測定や分析までを意識したアセット構造を事前検討することが大切です。

キャンペーンごとの成果を把握するための方法

ここまで、キャンペーンの効果測定について詳しく解説してきましたが、具体的にどのように進めれば良いのでしょうか?本章では、キャンペーンごとの成果を把握するための方法を 5 つのステップに分けてご説明します。

Step.1 現在および過去、今後実施するキャンペーンの内容を把握する

まずは、現在および過去、今後実施するキャンペーンの内容を把握します。

  • 過去にどのようなキャンペーンを実施したのか
  • 現在はどのようなキャンペーンを実施中なのか
  • 今後はどのようなキャンペーンを実施予定なのか

などを洗い出し、一元的に管理できるよう、情報をリスト化して整理しましょう。

Step.2 キャンペーンごとの目的や KPI を把握する

キャンペーンの一覧を作成した後は、キャンペーンごとの目的や KPI を把握します。この時、「リード数を増やす」のように抽象的な内容ではなく、目指すべき具体的な数字を盛り込み、定量的に効果測定できる状態を作ることが大切です。そのため、キャンペーンの企画段階から、定量的な目標・ KPI を必ず設定するように意識してください。

Step.3 キャンペーン分析の方向性を設計する

キャンペーンごとの目的・ KPI を把握したら、次はキャンペーン分析の方向性を設計します。

各キャンペーンの内容をもとに、どのような分析を実施したいのか(するべきなのか)を検討してください。なお、キャンペーン分析の方向性を考える際は、分析レベルに応じて軸を変えることが効果的です。

以下、分析レベルごとの分析軸や対象、活用シーンなどを表にまとめます。

分析軸 対象 活用シーン
分析レベル 1 ROI ・報告軸 キャンペーンごとの分析を行っていない企業 ・ ROI を見える化して、マーケと営業との連携具合を見る場合および上層部に報告する場合
分析レベル 2 コンテンツ軸 キャンペーンごとの分析を実施しており、かつ継続的にキャンペーン施策を実施している企業 ・新製品で過去のキャンペーン実績がない場合
・今までにキャンペーンを行っていたがコンテンツの検証が不十分な場合
分析レベル 3 時間軸 継続的なマーケティングキャンペーンを実施しており、顧客ニーズに対する適切な訴求方法をある程度把握できている企業 ・リードに刺さるコンテンツが検証できており、どのタイミングが最も刺さるのか検証したい場合
分析軸 対象 活用シーン
分析レベル 1 ROI ・報告軸 キャンペーンごとの分析を行っていない企業 ・ ROI を見える化して、マーケと営業との連携具合を見る場合および上層部に報告する場合
分析レベル 2 コンテンツ軸 キャンペーンごとの分析を実施しており、かつ継続的にキャンペーン施策を実施している企業 ・新製品で過去のキャンペーン実績がない場合
・今までにキャンペーンを行っていたがコンテンツの検証が不十分な場合
分析レベル 3 時間軸 継続的なマーケティングキャンペーンを実施しており、顧客ニーズに対する適切な訴求方法をある程度把握できている企業 ・リードに刺さるコンテンツが検証できており、どのタイミングが最も刺さるのか検証したい場合

このように、自社の状況に応じて、最適なキャンペーン分析の方向性は変わります。上記を参考にして、自社に適した内容となるよう、時間をかけて慎重に検討することが大切です。

Step.4 設計に基づいて必要なデータを収集する

キャンペーン分析の方向性が決まったら、その設計に基づいて必要なデータを収集します。様々な社内システムからデータを集めて、情報を一元的に管理してください。この時、すべてのデータを集めるのではなく、必要最低限の情報に絞ることで、分析作業の円滑化やストレージの節約などに繋がります。
昨今はweb経由でのキャンペーンも多いですが、この場合自社で活用している分析ツールのタグの実装も行います。場合によっては、キャンペーンページを公開する前にパラメーターの設定などが必要になります。

Step.5 キャンペーンの分析・効果検証を実施する

必要情報が揃った後は、いよいよキャンペーンの分析・効果検証を実施します。各キャンペーンがどのような成果を生み出しているのか、客観的なデータで見える化してください。

ただし、キャンペーンの分析・効果検証は、結果を出して終わりではありません。分析結果をもとに課題発見や対策検討などに繋げて、次の具体的なアクションを打ち出すことが、キャンペーンの効果検証を行う重要な目的です。そのため、キャンペーンの成果把握と次回アクションの検討はセットで考えてください。

HubSpot を活用したキャンペーン分析の運用例

ここまで、キャンペーンごとの成果を把握するための方法を解説しましたが、 HubSpot 社が提供する IT ツール「 HubSpot 」を活用すれば、効率的にキャンペーンの効果測定を行うことができます。

HubSpot とは、マーケティングを総合的に促進させる CRM プラットフォームであり、目的に応じて利用できる様々な機能が一気通貫で搭載されています。例えば、マーケティングや営業、コンテンツ管理、カスタマーサービスなど、 HubSpot がカバーしている領域は多岐にわたります。

関連記事:わかりやすい!HubSpotの料金体系をプランごとに徹底解説

そして、 HubSpot を活用することで、キャンペーンをアセットと紐付けし、分析した結果をダッシュボードやレポートなどで分かりやすく可視化できます。また、キャンペーンやアセットの複製機能が搭載されているため、横展開する際の作業工数を大幅に低減可能な点も HubSpot の大きな魅力となっています。

最後に、 HubSpot を活用したキャンペーン分析の運用例を 2 つご紹介します。

事例 1 : SaaS 型マーケティングプラットフォームサービス

SaaS 型マーケティングプラットフォームサービスを提供する某企業では、「書籍出版記念キャンペーン」を展開していました。そして、同キャンペーンの実施に向けて、 CTA や LP 、フォーム、ブログなど、キャンペーンに必要なアセットを用意・登録し、 HubSpot 上で分析・見える化を行いました。

その結果、直接支出 143,860 円に対して収益は 4,601,918 円となり、広告単体で見た時の ROI は 3,198% でした。このように、様々なデータを HubSpot 上で分析・可視化し、自社のアクション検討や運用改善に繋げています。

事例 2 : SaaS 型会計システム

SaaS 型会計システムを提供する某企業では、ハウスリストへのナーチャリングを目的とした「時期商材販促キャンペーン」を実施しました。具体的には、マーケティング部門がメールを主としたアプローチを行い、インサイドセールス部門がフォローおよびクロージングを行うように役割分担を明確にした上でキャンペーンを実行に移したのです。

その結果、既存リードの 20,804 名に影響を与えることができ、計 54 件の受注に貢献しました。そして、同社も HubSpot を活用してキャンペーンの成果を見える化しており、ダッシュボードやレポートで日々のパフォーマンスを管理・把握しています。

まとめ

本記事では、キャンペーンの概要やよくある課題、効果測定の方法などを一挙に解説しました。

企業がキャンペーンの効果測定を行うことで、有効な打ち手の検討やリソースマネジメントの実現など、様々なメリットを享受できます。この記事を読み返して、重要なポイントや具体的な進め方を理解しておきましょう。

そして、キャンペーンごとの成果を把握するためには、適切なステップを順番に進めていく必要がありますが、 HubSpot 社が提供する IT ツール「 HubSpot 」を活用すれば、キャンペーンの効果測定を効率的に行うことが可能になります。

例えば、キャンペーンをアセットと紐付けし、分析した結果をダッシュボードやレポートなどで分かりやすく可視化できます。また、キャンペーンやアセットの複製機能が搭載されているため、横展開する際の作業工数を大幅に低減可能な点も HubSpot の大きな魅力の一つです。

このように、 HubSpot を活用することで、キャンペーンの効果測定を円滑かつ迅速に実行できるようになり、自社の業務効率化や生産性向上に繋がります。キャンペーンごとの成果を把握するためには、 HubSpot が有効なツールの一つになると言えるでしょう。

なお、今回ご紹介した施策は、弊社クリエイティブホープが実施・提案しているリードマネジメント施策の一つになります。この他にも、様々な施策を用意しており、複合的に各種施策を実施することで、リードの案件化数を効率的に増加させることも可能です。

リードマネジメントに関してお困りごとがあれば、こちらの問い合わせフォームより、ぜひお気軽にお問い合わせください。また、弊社クリエイティブホープは HubSpot のプラチナパートナーにも認定されているため、 HubSpot に関するご相談にも柔軟に対応できます。

関連記事:わかりやすい!Hubspot導入支援パートナーの役割と選び方を解説

「このままではデジタルテクノロジーから取り残されてしまう…」と危惧されている企業様こそ、ぜひご相談ください。

本記事を参考にして、キャンペーン効果測定の実践および HubSpot の導入を検討してみてはいかがでしょうか?

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