カーナビは常に「北」を上に。忙殺される若手がキャリアの迷子にならないためのアンカー

こんにちは。
50人の会社から、社会にちょっと良いインパクトを残したい、藤井です。


先日、同僚と車で出かけたときのことだ。
ふと、助手席の同僚が不思議そうに画面を覗き込んできた。
「藤井さん、カーナビの設定、変わってますね」
私は、カーナビを常に「北」が上になるように設定している。
いわゆる「ノースアップ」という表示方法だ。

常に固定された北というアンカーを決めた上で、自分が進んでいる方向や、目的地との位置関係のズレを俯瞰して確認したいからだ。
しかし同僚に言わせると、車の進行方向にあわせて画面がくるくる回る設定(ヘディングアップ)のほうが普通なのだという。

なぜ私は、頑なに北を上にしておきたいのか。

それは、私が山梨の甲府で育ったからなのかもしれない。
甲府では、どこにいても常に富士山と南アルプスが見える。
その圧倒的で動かない山々というアンカーがあるおかげで、自分がどちらを向いているのか、どのあたりにいるのかが直感的にわかった。
このカーナビの「くるくる回る画面」と「動かない山」の話。
これを知って、現代のビジネスパーソンが抱えるキャリアの悩みと全く同じだなと思った。
最近、若手からこんな相談を受けることがある。
「毎日目の前の仕事に忙殺されていて、自分が何をやっているのか分からない」
「組織の大きな仕組みの中で、自分が埋もれている気がする」

日々のタスクに追われ、次々と押し寄せる業務をこなすことで精一杯。
周囲を見渡せば他社の甘い給与の誘惑や、AIの劇的な進化といった複雑な変化が押し寄せてくる。
そんな状況にいれば、不安になり、思わず目先の条件に惹かれて転職を考えてしまうのも無理はない。

なぜ、自分が何をやっているのか分からなくなってしまうのか。
それは、頭の中のカーナビが「進行方向にあわせてくるくる回る設定」になっているからだ。
・目の前に現れた「右折(今日のタスク)」をこなす
・すぐ次の「左折(急なトラブル対応)」を処理する
・言われるがままにアクセルを踏み続ける
そうやって目の前の景色だけに自分を合わせ、回転させ続けていると、全体の中で自分がどこにいるのか、方向感覚を完全に失ってしまう。

立派な会社名や職種という「地図」の上を走っているつもりでも、自分が実際に踏みしめている「街道」の意味を見失ってしまう罠だ。

だからこそ、正解がなく変化の激しい時代に必要なのは、自分の中に「北」や「富士山」のようなアンカー(不動の目的)を持つことなのだと思う。
仕事のツールや日々の作業そのものは、単なる素材にすぎない。

重要なのは、「何のためにそのプロセスを踏んでいるのか」という本質的な目的だ。
・自分はどんな課題を解決したいのか
・最終的に、プロとしてどんな価値を残したいのか
このアンカーが定まっていないと、ただの「作業」に振り回され、キャリアの迷子になってしまう。

しかし、自分なりの「北」が定まっていればどうだろうか。
今やっている泥臭い作業も、一見理不尽に思えるトラブル対応すらも、目的地へ向かう街道の現在地を知るための大切な経験として捉え直すことができる。

クリエイティブホープという50人ほどの会社にいることの意味も、ここにある。
完成された巨大な地図のパーツになるのではなく、自らの足で街道を切り拓き、自分のアンカーを育てる環境があることだ。
もし今、あなたが「自分が何をやっているのか分からず、埋もれている」と感じているなら。
くるくる回る目の前の画面から、一度目を離してみてほしい。
あなたにとっての「富士山」は、どこにあるだろうか。
どんなアンカーを心に据えて、今日という道を歩いているだろうか。
一歩立ち止まって、自分だけの「北」を問い直してみる。
それだけで、明日からの歩みはきっと迷いのない、力強いものに変わるはずだ。

日々、アップデート。
自分の歩幅で、進んでいこう。
クリエイティブホープ 藤井