HubSpotパートナー完全ガイド|ティア制度の最新要件と失敗しない比較・選び方【2026年版】

HubSpotパートナー完全ガイド ティア制度の最新要件と失敗しない比較・選び方  【2026年版】

この記事の結論

  1. HubSpotパートナー選びで最初に見るべきはティア(Gold/Platinum/Diamond/Elite)ではなく、アクレディテーション(組織単位の実力認定)と自社と同じ業種・規模の実績です。
  2. ティアは「HubSpotをどれだけ売ったか」の指標ですが、2026年1月の改定で顧客維持率(GRR)要件が加わり、意味合いが変わりました。読み解き方を知っていれば有力な判断材料になります。
  3. 費用は支援タイプごとに相場が大きく異なります。同一のRFPを3社に出して比較するのが、最も再現性の高い進め方です。

この記事について

本記事は、HubSpot公式が公開している一次情報(ティア要件、アクレディテーション制度、プログラムポリシー)をもとに、HubSpotプラチナパートナーである株式会社クリエイティブホープが編集しています。

同社は2002年創業のコンサルティング&テクノロジーカンパニーで、HubSpot歴10年以上・有資格者30名以上の体制を持ち、HubSpotの「Customer First」を受賞しています。1社あたりに長期間伴走する深耕型の支援を方針としており、その経験から「発注者がパートナーを見極めるための判断材料」を提供することを目的に本記事を構成しました。特定のパートナーへの誘導を目的とはしていません。


この記事でわかること

  • HubSpotの5つのパートナープログラムの違いと、導入支援を頼むべき相手
  • 【2026年最新】ティア制度の必要ポイント実数値と、2026年〜2027年の制度改定
  • 各ティアが日本円でどれくらいの販売規模を意味するかの逆算
  • ティアより重要な「アクレディテーション」6種類の見分け方
  • 比較・選定のための11の評価軸と、そのまま使える評価シート
  • 支援タイプ別の費用相場と、見積書で確認すべき項目
  • 自社がHubSpotパートナーになる方法(支援会社向け)

1. HubSpotパートナーとは?5つのプログラムの違い

「HubSpotパートナー」という言葉は、実は5つの異なるプログラムの総称として使われています。導入支援を依頼したい企業が探すべき相手は、このうち1つだけです。

プログラム 対象 導入支援を頼む相手か
Solutions Partner コンサルティング会社・エージェンシー ◎ これが導入支援会社
Technology(App)Partner HubSpot連携アプリの開発企業 ×
HubSpot for Startups Partner アクセラレーター・VC・インキュベーター ×
Education Partner 高等教育機関 ×
Affiliate Partner ブロガー・レビューサイト運営者 ×

導入・運用の相談先として探すべきは Solutions Partner(ソリューションパートナー) です。CRMの設計から構築、データ移行、運用定着、外部システム連携までを担います。

「認定パートナー」「正規代理店」「ゴールドパートナー」の違い

日本語のWeb上では複数の呼び方が混在していますが、指しているものはほぼ同じです。

呼称 実態
HubSpot認定パートナー Solutions Partnerの一般的な呼び方
HubSpot正規代理店 同上。ただしHubSpotの公式用語ではない
ゴールド/プラチナ/ダイヤモンド/エリートパートナー Solutions Partnerのうち、ティアを獲得している企業
HubSpotパートナー企業 総称

注意点として、「代理店」という言葉は誤解を生みやすいです。HubSpotのライセンス契約は、パートナー経由で購入した場合でもHubSpot社との直接契約になるのが基本です。パートナーはライセンスの販売・支援を行いますが、契約主体そのものを代理しているわけではありません。この構造は、後述する「パートナー変更のしやすさ」に直結します。

Solutions Partner と Solutions Provider の違い

意外と見落とされるポイントです。HubSpotのSolutions Directoryには、ティアを獲得している「Solutions Partner」と、プログラムに参加しているがティア未獲得の事業者の両方が掲載されています。

ティアアイコン(Gold/Platinum/Diamond/Eliteのバッジ)が会社紹介欄に表示されているかどうかで見分けられます。バッジがない場合、プログラムには参加しているものの、まだティア基準に到達していない状態です。これ自体は品質の問題を意味しませんが(特定領域に特化した少数精鋭の会社も該当します)、実績規模の目安として認識しておく価値はあります。


2. 【2026年最新】ティア制度の仕組みと4段階の実像

ここが本記事の中核です。多くの解説記事は「4段階あります」で止まっていますが、実際の要件を知るとティアが何を測っている指標なのかが正確に理解できます。

2-1. ポイントは3種類ある

ティアはポイントの累積で決まります。ポイントには3つの種類があります。

ポイント種別 獲得条件 US$100 MRRあたりの付与
Sourcedポイント パートナー自身が案件を開拓し成約 5ポイント
Assistedポイント HubSpotが開拓した案件を支援して成約 3ポイント
管理(Managed)ポイント 既存クライアントへのサービス提供 1ポイント

※新興市場のクライアントとの取引は2倍のポイントが付与されます。日本は新興市場に含まれません。
※日本円では ¥12,000 が US$100相当として換算されます。

有効期限にも差があります。

  • 販売ポイント(Sourced/Assisted):成約から1年間
  • 管理ポイント:そのアカウントへのパートナーの最終アクションから60日間

管理ポイントが60日で失効するという設計は重要です。既存顧客を「放置」していると管理ポイントが消えるため、ティアを維持している会社は、継続的に顧客のポータルに触れていることを意味します。

2-2. ティア別の必要ポイント(実数値)

現在は制度改定の移行期間にあたり、旧基準と新基準が併存しています。

現行基準(2026年1月16日〜2026年7月15日適用)

ティア Sourcedポイント 合計ポイント 平均GRR
Elite 2,100 9,000 80%以上
Diamond 950 3,100 75%以上
Platinum 325 925 要件なし
Gold 110 325 要件なし

新基準(2026年7月15日引き上げ/達成期限:2027年1月15日)

ティア Sourcedポイント 合計ポイント 平均GRR
Elite 2,750 11,000 80%以上
Diamond 1,250 3,750 75%以上
Platinum 425 1,275 要件なし
Gold 115 345 要件なし

合計ポイント=Sourced+Assisted+管理の合算です。Sourcedポイントの最低基準と合計ポイントの最低基準を、両方満たす必要があります。合計ポイントが十分でも、自社開拓の実績(Sourced)が足りなければティアは獲得できません。

2-3. 【オリジナル】日本円に換算すると各ティアは何を意味するか

公式の換算レート(Sourced 5pt = US$100 MRR = ¥12,000 MRR)から逆算すると、各ティアが求める販売規模が見えてきます。

ティア 必要Sourced MRR(新基準) 年間換算のライセンス販売規模 実像の目安
Gold 約27.6万円/月 約330万円/年 数社〜十数社への導入支援で到達可能
Platinum 約102万円/月 約1,220万円/年 継続的に新規案件を獲得している中堅
Diamond 約300万円/月 約3,600万円/年 国内でも上位。専業体制が組める規模
Elite 約660万円/月 約7,900万円/年 世界的に上位ごく一部。招待制

※Sourcedポイント最低基準からの概算です。実際の為替レート、Assisted/管理ポイントの構成比、直近12か月のローリング集計によって変動します。あくまで規模感を掴むための目安としてご覧ください。

この表から読み取れる最も重要な事実は、Goldは「年間330万円程度のライセンス販売」で到達できるという点です。Goldパートナーであることは信頼の入口ではありますが、それ自体が高度な専門性を保証するものではありません。逆にDiamond以上は、継続的に相当規模の案件を獲得し続けている証明になります。

2-4. 2026年に起きた4つの重要な制度改定

① GRR(総収入維持率)要件の新設(2026年1月15日〜)

Elite は平均GRR 80%以上、Diamond は 75%以上の維持が必須になりました。GRRは解約とダウングレードの両方を反映する指標で、過去12か月の実績から算出されます。

これは発注者にとって非常に有用な変化です。従来のティアは「どれだけ売ったか」だけを測っていましたが、GRR要件の導入により、Diamond以上のパートナーは「支援した顧客が解約していない」ことが客観的に担保されるようになりました。導入後に放置されるリスクを避けたい場合、この2ティアには明確な意味があります。

② 管理ポイント最低基準の撤廃(2026年1月15日〜)

全ティアで管理ポイントの下限要件がなくなりました。合計ポイントには引き続き算入されます。

③ ポイント基準の引き上げ(2026年7月15日〜)

上記の新基準表の通りです。達成期限は2027年1月15日。つまり2027年1月15日の再評価で、基準を満たせず降格するパートナーが一定数出ることが予想されます。長期契約を検討する際は、この点を頭に入れておくとよいでしょう。

④ パートナーメンバーシップの有料化(2026年7月15日〜)

プログラムへの新規参加・継続に、月額48,000円のメンバーシップ購入が必須になりました(HubSpotの有料サブスクリプション保有時は免除申請可)。

さらに、Solutions Partnerには過去12か月間で最低1 Sourcedポイントの獲得が求められ、2027年1月1日からは毎月評価されます。未達の場合、通知から30日でプログラム参加が終了します。

この2つの変更により、「登録だけしている実質非稼働のパートナー」は今後淘汰されていきます。裏を返せば、2027年以降にパートナー一覧に残っている会社は、最低限の稼働実績があるということです。

2-5. ティアが高い=自社に最適、ではない理由

ここまでの内容を踏まえると、ティアが測っているものが明確になります。

ティアが測っているもの

  • HubSpotライセンスの販売実績(規模)
  • 既存顧客への継続的な関与(管理ポイント)
  • 顧客の維持率(Diamond以上のみ)

ティアが測っていないもの

  • 特定業種への深い理解
  • 自社のビジネスモデルとの相性
  • 実際にプロジェクトを担当する個人のスキル
  • 技術実装力(API連携、カスタム開発)
  • コンテンツ制作やWeb構築の品質

Eliteパートナーに依頼したのに、担当者が自社の業界を全く知らず、汎用テンプレートのような設計を提案されたというケースは実際に起こり得ます。ティアは足切りの参考値として使い、実質的な判断は次章以降の軸で行うのが適切です。

【重要】ティアの本当の分岐点は Gold と Platinum の間にある

4段階のティアは等間隔ではありません。制度上、最も意味のある線は Gold と Platinum の間に引かれています。

理由は、次章で解説するアクレディテーション(組織単位の実力認定)の申請資格が「Platinum以上」に限定されているからです。Goldパートナーは、どれだけ実績を積んでもアクレディテーションを申請できません。つまり Platinum は、単に販売規模が大きいという意味ではなく、HubSpotから実行力の審査を受ける資格を持つ階層を意味します。

境界 制度上の意味
ティアなし → Gold 一定の販売実績があることの証明
Gold → Platinum アクレディテーション申請資格を得る。実力審査の土俵に乗る
Platinum → Diamond GRR 75%以上(顧客維持率)の担保が加わる
Diamond → Elite GRR 80%以上+全社100件以上の認定資格+招待制

発注者としての実務的な読み方はこうです。Platinum以上であれば、まずアクレディテーションの保有状況を確認する。Goldの場合は、アクレディテーションという指標が使えないため、業種実績と担当者の力量をより慎重に見る必要があります。

2-6. 「今表示されているティア」は最大6か月前の実績かもしれない

見落とされがちな仕様です。

  • 昇格判定:毎月15日
  • 降格判定:年2回のみ(1月15日・7月15日)
  • ティアを獲得してから最低6か月間は降格しない
  • 再評価期間中に1か月でも基準を満たしていればそのティアを維持できる

つまり、あるパートナーが現在Diamondバッジを表示していても、直近の業績はGold相当まで落ちている可能性があります。ティアバッジは「直近6か月間の最高実績」を表示していると理解しておくのが正確です。

このため、ティアを判断材料にする場合は「現在のティアは何ですか」ではなく、「直近12か月の支援件数と、現在進行中のプロジェクト数を教えてください」と聞くほうが実態に近づけます。


3. ティアより重要な指標「アクレディテーション」

ここが、他のパートナー選定記事がほとんど触れていない領域です。発注者にとってはティアより有用な指標なので、詳しく解説します。

3-1. アクレディテーションとは

アクレディテーション(Accreditation)は、HubSpotがパートナーエコシステムにおいて最も厳格な資格と位置づけている組織単位の認定です。個人が取得する認定資格(Certification)とは根本的に性質が異なります。

項目 認定資格(Certification) アクレディテーション(Accreditation)
取得単位 個人 組織
取得難易度 オンライン試験に合格すれば取得可能 前提資格+ケーススタディ審査
前提条件 なし(誰でも受験可能) Platinum以上のティアが必須
審査内容 選択式試験 実プロジェクトの成果物・顧客リファレンス
実績の要件 なし フルタイム社員による実績のみ有効(外注・フリーランスの成果物は不可)
維持条件 定期的な再受験 Platinum以上の維持が必要。降格すると剥奪
審査期間 即日 申請から30日以内に結果通知

「HubSpot認定資格を保有しています」は、極端に言えば社員1人が無料のオンライン試験に合格すれば成立する主張です。一方でアクレディテーションは、組織としてPlatinum以上に到達し、実際のプロジェクト成果物をHubSpotに提出して審査を通過する必要があります。

3-2. 6種類のアクレディテーションと、見るべき場面

アクレディテーション 認定内容 こんな課題があるなら見るべき
Onboarding Professional/Enterprise版の目標ベースオンボーディング実績 初めてHubSpotを導入する。立ち上げを確実に成功させたい
CRM Implementation 大規模・複雑なSmart CRM実装実績 従業員数が多く、部門横断の複雑な要件がある
Data Migration 既存CRMからHubSpotへの移行実績 Salesforce/Marketo等からの移行を予定している
Custom Integration 開発ツールを用いたカスタム連携構築実績 基幹システムや自社開発プロダクトとの連携が必要
Solutions Architecture Design 複雑・技術的ユースケースの設計実績 事業構造が複雑で、標準設計では収まらない
Service Implementation 大規模・グローバル企業へのService Hub実装実績 カスタマーサポート部門を含めた全社展開をしたい

使い方の要点:自社の最重要課題が「Salesforceからの移行」なら Data Migration、「基幹システム連携」なら Custom Integration というように、課題とアクレディテーションを1対1で対応させて探すのが最も効率的です。

3-3. アクレディテーション保有パートナーの探し方

HubSpot公式の Solutions Directory では、アクレディテーション、バッジ、サービス種別、国、言語、予算で絞り込み検索ができます。

Solutions Directory:
https://ecosystem.hubspot.com/ja/marketplace/solutions

ただし1点、重要な注意があります。 HubSpotは公式FAQで、ティアを獲得したパートナーはSolutions企業検索での表示順位が上がると明記しています。さらに、アクレディテーション保有パートナーはディレクトリで優先的に表示され、HubSpot社内のPartner Matching Toolにも頻繁に登場します。

つまり、ディレクトリの上位表示は「自社に最適」を意味しません。表示順は実績規模と認定の順であり、自社の業種適合度とは無関係です。上位数社だけを見て決めるのではなく、必ずフィルタを使って条件で絞り込んでください。

どのアクレディテーションを見るべきか判断がつかない場合

自社の課題が「移行」なのか「設計」なのか「連携」なのか、社内で切り分けきれていない段階も多いはずです。その場合は、パートナー探しの前に課題の切り分けそのものを相談できる相手を探すほうが早く進みます。

HubSpotプラチナパートナーのクリエイティブホープは、クライアントとベンダーの間に立つ「先導者・分解者・翻訳者」を支援スタンスに掲げ、RFP作成やベンダーアサインの段階からの相談を受け付けています。無料相談はこちら →


4. パートナー依頼/HubSpot直販/自社導入の3択判断

パートナーに依頼する前に、そもそも依頼すべきかを判断します。

比較項目 自社のみで導入 HubSpot社の公式オンボーディング パートナーに依頼
費用 ライセンス費のみ プランに含まれる/有料オプション 別途契約(数十万円〜)
設計の自由度 自社の裁量 標準的なベストプラクティス中心 業種・規模に合わせた個別設計
データ移行 自力 移行サービスあり 複雑な構造にも対応可能
外部システム連携 標準連携のみ現実的 標準連携の案内 API開発・iPaaS実装まで対応
コンテンツ・Web制作 自社 対象外 ブログ・LP・メール制作も可能
運用定着 自走が必要 立ち上げまでが中心 伴走支援・トレーニングあり
社内ノウハウ 最も蓄積される 一定程度 設計次第(丸投げすると残らない)
立ち上げ速度 遅くなりがち 標準的 最も速い

自社導入で足りる可能性が高いケース

以下に多く当てはまるなら、まずは自社導入から始めて問題ありません。

 ☐ 利用するのは Free または Starter プラン
 ☐想定ユーザー数が10名以下
 ☐営業プロセスが1本のパイプラインで表現できる
 ☐ 既存CRMからの移行データが数千件以下、かつ構造が単純
 ☐ 外部システムとの連携が不要、または標準連携で足りる
 ☐ 社内にツール設定を主導できる担当者がいて、工数を確保できる

パートナーへの依頼を検討すべきケース

 ☐Professional 以上のプランでワークフロー・カスタムレポートを本格活用する
 ☐複数部門(マーケ/営業/CS)をまたいで展開する
 ☐ Salesforce・Marketo等からの移行を伴う
 ☐基幹システムや自社プロダクトとの連携が必要
 ☐ 過去にCRM導入に失敗した経験がある
 ☐社内に専任担当を置けない

5. HubSpotパートナーの比較・選び方|11の評価軸

ここからが実務です。各軸について「確認すべき質問」と「注意したいサイン」をセットで示します。

軸1:自社と同じ業種・規模・ビジネスモデルの実績

最も重要な軸です。BtoBとBtoC、SaaSと製造業、直販とパートナー販売では、CRMの設計思想が根本的に異なります。

  • 確認する質問:「弊社と同じ業種・従業員規模で、直近1年に支援したプロジェクトを2件、内容ベースで教えてください」
  • 注意したいサイン:ロゴ一覧は見せるが、具体的なプロジェクト内容を語れない

軸2:得意領域とHubの偏り

パートナーは概ね以下のいずれかに軸足があります。

タイプ 強み 向いている課題
マーケティング特化 MA設計、コンテンツ戦略、リード獲得 リードが足りない、ナーチャリングが機能していない
セールス/RevOps特化 パイプライン設計、予実管理、KPI設計 営業活動が可視化されていない、予測が当たらない
技術特化 API連携、カスタム開発、Operations Hub 基幹連携、複雑なデータ統合
Web・CMS特化 Content Hub構築、SEO、サイト制作 サイトからのリード獲得を強化したい
業種特化 特定業界の業務知識 業界固有の商習慣がある
総合型 複数Hubの横断支援 全社的なCRM基盤を一から作る
  • 確認する質問:「直近1年の売上構成比で、Marketing / Sales / Service / Content のどのHubが多いですか」
  • 注意したいサイン:「全部得意です」という回答(実績構成比を答えられない)

軸3:アクレディテーションの保有状況

前章の通りです。自社の最重要課題に対応するアクレディテーションを保有しているかを確認します。

  • 確認する質問:「アクレディテーションは保有していますか。取得年と、その審査に提出したプロジェクトの概要を教えてください」

軸4:ティアと組織規模のバランス

ティア単体ではなく、従業員数との組み合わせで見ると実像が掴めます。

パターン 読み取れること
少人数(10名以下)× Diamond 単価の高い大型案件に集中。中小規模案件は後回しになる可能性
大人数(50名以上)× Gold HubSpot専業ではなく、他事業がメインの可能性
少人数 × Gold 特定領域に特化した専門集団か、参入して間もないか
大人数 × Diamond以上 体制は厚い。ただし担当者の力量差が出やすい
  • 確認する質問:「HubSpot事業の専任者は何名ですか。同時進行しているプロジェクトは何件ですか」

軸5:支援の「量」か「深さ」か

最も見落とされている軸です。 パートナーのサイトには支援社数が大きく掲げられていますが、社数の多さは、自社にとっての良し悪しを何も語っていません

重要なのは、支援社数を支援年数と組織規模で割ったときに見えてくる、1社あたりの関与の深さです。

支援スタイル 特徴 向いているケース
量型(多数の企業に短期集中) 導入パターンが標準化されている。立ち上げが速く、費用が抑えやすい 要件が一般的。まず動かすことが最優先
深耕型(少数の企業に長期伴走) 事業構造まで踏み込む。設計の自由度が高い 業種特有の商習慣がある。部門横断・複数フェーズにわたる

計算してみてください。 「支援実績300社/設立8年」なら年37社ペース、「支援実績60社/HubSpot歴10年」なら年6社ペースです。前者は標準化された導入を高速で回すモデル、後者は1社に長期間張り付くモデルであり、どちらが優れているかではなく、自社がどちらを必要としているかの問題です。

ここで、第2章で触れたポイント制度が判断材料になります。

  • 管理ポイントは、そのアカウントへの最終アクションから60日で失効する
  • ティアを維持しているということは、継続的に顧客のポータルに関与していることを意味する

つまり、支援社数が少ないのにティアを長期維持しているパートナーは、1社あたりの規模と関与度が高いと読み取れます。逆に、社数は多いがティアが上がらない場合、1社あたりが小規模か、導入後に関与が続いていない可能性があります。

  • 確認する質問①:「支援先との平均的なお付き合いの年数はどれくらいですか。5年以上継続しているクライアントは何社ありますか」
  • 確認する質問②:「1年間に新規で着手するプロジェクトは何件ですか。1社あたり、月にどれくらいの工数を割いていますか」
  • 注意したいサイン:支援社数は即答できるが、継続年数や継続率を答えられない(導入して終わりの構造になっている可能性)

なぜ継続年数を聞くのか。 2026年1月から Diamond・Elite には GRR(顧客維持率)要件が課されるようになりました。これは HubSpot 自身が「売った数」より「解約されていないか」を重視し始めたことの表れです。発注者も同じ基準で見るべきであり、その最も簡単な質問が「何年お付き合いが続いていますか」です。

軸6:支援範囲の明確さ

支援フェーズ 具体的な作業
戦略設計 KPI設計、カスタマージャーニー設計、ライフサイクルステージ定義
初期構築 プロパティ設計、パイプライン構築、ワークフロー、フォーム、権限設定
データ移行 既存CRM・スプレッドシートからのインポート、名寄せ、クレンジング
システム連携 API開発、iPaaS設定、Operations Hubによる同期設計
コンテンツ制作 ブログ、LP、メールテンプレート、Content Hubサイト構築
トレーニング 管理者向け/エンドユーザー向け研修、マニュアル整備
運用支援 月次レポーティング、改善提案、定例MTG、問い合わせ対応
  • 確認する質問:「上記のうち、御社の標準プランに含まれるものと、追加費用になるものを分けて教えてください」
  • 注意したいサイン:「ご要望に応じて対応します」で範囲が確定しない

軸7:内製化の出口設計

長期的に最も効いてくる軸です。

  • 確認する質問:「支援終了時に、弊社に何が残りますか。設計ドキュメント、管理者マニュアル、引き継ぎ計画は成果物に含まれますか」
  • 注意したいサイン:内製化の話題を避ける、あるいは「ずっとお任せください」と長期依存を前提にする

軸8:料金体系と課金モデル

課金モデルには複数の型があり、それぞれリスクの所在が異なります。

課金モデル 特徴 発注者側のリスク
固定パッケージ 範囲と金額が明確 範囲外の要望に追加費用
月額リテイナー 継続的に相談できる 稼働実態が見えにくい
工数(人月)精算 実態に即した課金 総額が膨らみやすい
成果報酬混合 目標が共有される KPI定義で揉めやすい
  • 確認する質問:「追加費用が発生する条件を、契約書のどこに記載していますか」

軸9:提案者と実行者の一致

提案は優秀な人が来て、実務は経験の浅い担当者が行うという構造は、支援会社全般で起こりがちです。

  • 確認する質問:「実際にプロジェクトを担当するのは、本日ご同席の方ですか。担当者の経歴と、同種案件の経験件数を教えてください」
  • 注意したいサイン:担当者のアサインを契約後に決めるとしか言わない

軸10:データ移行・連携の技術力

  • 確認する質問:「Salesforceからの移行で、カスタムオブジェクトと項目マッピングをどう設計しますか。過去に扱った最大レコード件数は?」
  • 注意したいサイン:CSVインポートの話しかしない(複雑な移行の経験が薄い可能性)

軸11:契約条件

見落とすと後で困る項目です。

  • HubSpotライセンス契約の名義は自社になっているか(パートナー保有契約になっていないか)
  • 解約時の通知期間と違約金
  • 制作物・設計ドキュメントの著作権と引き渡し
  • ポータルの管理者権限が自社にあるか

特に重要なのが「ポータルの管理者権限」です。管理者権限がパートナー側にしかない状態は避けてください。パートナーを変更する際、HubSpot内のデータと設定はそのまま残りますが、権限とドキュメントが整備されていないと移行コストが跳ね上がります。

比較評価シート(そのまま使えます)

3社を同じ基準で採点してください。重み付けは自社の状況に合わせて調整します。

評価軸 重み A社 B社 C社
同業種・同規模の実績 ×3 /5 /5 /5
得意領域と自社課題の一致 ×3 /5 /5 /5
アクレディテーション ×2 /5 /5 /5
体制・専任者数 ×2 /5 /5 /5
支援の深さ/継続年数 ×3 /5 /5 /5
支援範囲の明確さ ×2 /5 /5 /5
内製化の出口設計 ×3 /5 /5 /5
料金の透明性 ×2 /5 /5 /5
実行担当者の力量 ×3 /5 /5 /5
技術力(移行・連携) ×2 /5 /5 /5
契約条件の妥当性 ×1 /5 /5 /5
合計(130点満点)        

6. 費用相場と、見積書の読み方

6-1. 支援タイプ別の相場

支援タイプ 相場の目安 含まれることが多い内容
初期構築(スモール) 30万〜80万円 基本設定、パイプライン1本、簡易ワークフロー
初期構築(標準) 100万〜300万円 要件定義、プロパティ設計、複数パイプライン、レポート構築
初期構築(大規模・複雑) 300万〜1,000万円超 部門横断設計、カスタムオブジェクト、複雑な権限設計
月額運用伴走 月15万〜80万円 定例MTG、改善提案、レポーティング、問い合わせ対応
スポットコンサル 1回10万〜30万円 設計レビュー、課題の壁打ち
データ移行 30万〜300万円 件数・構造の複雑さで大きく変動
システム連携開発 50万〜500万円 API開発、iPaaS構築
トレーニング 1回20万〜50万円 管理者研修、エンドユーザー研修
Content Hubサイト構築 150万〜800万円 ページ数・デザイン要件で変動

6-2. ライセンス費用とパートナー費用は必ず分けて見る

HubSpot本体のライセンス費用と、パートナーの支援費用は別物です。見積書で合算されている場合は、必ず内訳を要求してください。

総コスト=HubSpotライセンス費(年額)+パートナー初期費用+パートナー月額費用×契約月数

初年度の総額で試算しないと、2年目以降の負担を見誤ります。

6-3. 見積書で確認すべき7項目

  1. 作業項目ごとの工数(人日)が明記されているか
  2. 成果物(ドキュメント・設定内容)が具体的に定義されているか
  3. 追加費用が発生する条件が明記されているか
  4. 修正・手戻りの対応回数に上限があるか
  5. 契約期間と、中途解約の条件
  6. 支払いタイミング(着手金・検収時など)
  7. ライセンス費用とパートナー費用が分離されているか

6-4. 「安い見積もり」の中身を見抜く

安価な見積もりが悪いわけではありませんが、安さの理由は必ず確認してください。よくある構造は以下です。

  • 要件定義工数が計上されていない → ヒアリングなしでテンプレート設定を適用する前提
  • トレーニングが含まれていない → 構築はするが使い方は教えない
  • ドキュメント作成が含まれていない → 引き継ぎ時に何も残らない
  • 担当者が兼務・低単価 → 品質と対応速度に影響
  • 初期を安くして月額で回収 → 総額では割高になる

「初期費用が安く運用支援がないため結局使いこなせず、別のパートナーに再依頼した」というのは典型的な失敗パターンです。単価ではなく、24か月の総コストで比較してください。


7. パートナーの探し方・比較の実務ステップ

Step 1|相談前に、社内で整理する(所要1〜2週間)

パートナーへの相談前に、以下を言語化しておくと提案の質が劇的に変わります。

現状の棚卸し

  • 顧客データが今どこにあるか(Excel/既存CRM/名刺管理ツール/散在)
  • レコード件数(コンタクト・企業・商談)
  • 営業プロセスのステップと、現状の管理方法
  • 既存で使っているツール一覧(MA、SFA、名刺管理、会計、チャット)

目的の優先順位づけ

  • HubSpotで実現したいことを3つまでに絞り、順位をつける
  • それぞれについて「成功と判断する基準」を数値で書く

制約条件

  • 利用予定のHub、想定ユーザー数
  • 希望スケジュール(いつまでに何が動いていればよいか)
  • 予算レンジ(初期・月額の両方)
  • 社内の推進体制(誰がプロジェクトオーナーか)

このStep 1が、実は一番難しい

「課題を整理してから相談してください」と書きましたが、現実にはここで止まる企業が最も多いのが実情です。経営層は中長期の事業課題を、情報システム部門は既存システムとの整合を、現場は日々の運用負荷を見ており、同じ「HubSpotを入れたい」という言葉でも、レイヤーごとに指しているものが違うからです。

この段階は、外部の第三者を入れたほうが早く整理できるケースがあります。クリエイティブホープは、戦略/体制・ナレッジ/データ・システム/業務の4レイヤーで課題を切り分けるアプローチを取っており、「何から着手すべきか」のロードマップ化から支援しています。ツール導入の是非そのものを含めて相談したい場合の選択肢になります。

Step 2|Solutions Directoryで候補を洗い出す

公式ディレクトリで、以下の条件で絞り込みます。

  1. 国:日本
  2. 言語:日本語
  3. アクレディテーション:自社の最重要課題に対応するもの
  4. 予算レンジ
  5. サービス種別

表示順は実績規模順です。上位数社で決めず、条件を絞ってから見ることを推奨します。

Step 3|比較メディア・レビューサイトの読み方

比較記事やレビューサイトも候補発見には有用ですが、読む際は以下を意識してください。

  • 掲載枠が有料の場合がある:掲載順=品質順とは限らない
  • 記事の書き手がパートナー企業自身の場合がある:自社を推す構成になっているのは自然なこと
  • レビュー件数が極端に少ない場合:1〜2件の満点評価は統計的な意味が薄い
  • レビュー投稿時期:担当者も体制も数年で変わる

最も信頼できるのは、同業他社からの直接の紹介と、HubSpot Japanへの相談経由での紹介です。HubSpot Japanに問い合わせると、自社の要件に合ったパートナーを紹介してもらえる場合があります。

Step 4|3社に同じRFPを出す

比較の再現性を担保する最重要ステップです。同じ資料を、同じ質問とセットで、3社に渡してください。

RFPに含める項目


1. 会社概要・事業内容・従業員数
2. 現状の課題(Step1で整理したもの)
3. HubSpotで実現したいこと(優先順位つき3項目)
4. 成功基準(数値)
5. 現在のツール環境とデータ量
6. 想定ユーザー数と利用予定Hub
7. 希望スケジュール
8. 予算レンジ
9. 社内推進体制

【提案いただきたい内容】

- 推奨するHub構成とプランと、その根拠
- フェーズ分けした導入計画とマイルストーン
- 貴社が担う範囲と、弊社が担う範囲の明確な線引き
- 成果物の一覧(何が納品されるか)
- 実際に担当される方の経歴と、同種案件の経験
- 見積もり(項目別工数つき)
- 支援終了後の内製化に向けた考え方

Step 5|提案を評価シートで採点する

前章の評価シートを使い、提案を受けた直後に採点してください。時間が経つと印象が曖昧になります。

Step 6|スモールスタートで契約する

いきなり全機能のフル構築を発注せず、パイロットプロジェクトから始めることを推奨します。

スモールスタートの例

  • Sales Hubのパイプライン設計+プロパティ設計のみ(1〜2か月)
  • 既存データのクレンジングと移行のみ
  • 現行ポータルの設計監査(アセスメント)のみ

この段階で、コミュニケーションの相性、レスポンス速度、ドキュメントの質を確認できます。相性が悪ければ、大規模投資の前に軌道修正が可能です。


8. よくある失敗パターン7つと回避策

失敗1:ティアだけで判断した
→ 回避策:ティアは足切りに使い、業種実績とアクレディテーションで判断する

失敗2:初期費用の安さで選んだ
→ 回避策:24か月の総コストと、成果物の定義で比較する

失敗3:要件を曖昧にしたまま丸投げした
→ 回避策:Step1の棚卸しを必ず先に済ませる。曖昧な依頼には汎用テンプレートしか返ってこない

失敗4:HubSpotには詳しいが、自社のビジネスを理解しようとしないパートナーだった
→ 回避策:初回商談で、相手が自社の営業プロセスや商流を質問してくるかを観察する。ツールの説明ばかりする相手は要注意

失敗5:提案者と実行者が別人で、品質が想定を下回った
→ 回避策:契約前に実行担当者との面談を要求する

失敗6:丸投げの結果、社内にノウハウが残らなかった
→ 回避策:契約時点で内製化のロードマップと引き渡しドキュメントを成果物に含める

失敗7:パートナー変更時に引き継げなかった
→ 回避策:ポータルの管理者権限を自社が保持し、設計ドキュメントを定期的に受領する


9. 【逆引き】課題別・見るべきパートナーの条件

自社の課題 見るべきアクレディテーション 望ましいティア 重視すべき軸
初めてHubSpotを導入する Onboarding Gold以上 業種実績、トレーニング内容
Salesforce/Marketoから移行したい Data Migration Platinum以上 移行実績のレコード件数
基幹システムと連携したい Custom Integration Platinum以上 開発体制の有無
全社横断でCRM基盤を作りたい CRM Implementation / Solutions Architecture Design Diamond以上 大規模案件の実績
カスタマーサポートを含めて展開したい Service Implementation Platinum以上 Service Hubの支援構成比
リード獲得を強化したい (必須ではない) 問わない マーケ領域の実績、コンテンツ制作力
営業の可視化・予実管理をしたい (必須ではない) 問わない RevOps・KPI設計の実績
導入済みだが使われていない (必須ではない) 問わない 定着支援・アセスメントの実績
予算が限られている (必須ではない) 問わない スポット支援・部分支援の可否

10. 選定例:クリエイティブホープ(HubSpotプラチナパートナー)

ここまで解説した10の評価軸を使うと、パートナーの実像がどう見えるのか。本記事を編集しているクリエイティブホープを例に、評価軸に沿った情報開示のサンプルとして掲載します。他社を比較検討する際も、同じ粒度の情報を求めてください。

10-1. 基本情報

項目 内容
会社名 株式会社クリエイティブホープ(CREATIVEHOPE, INC.)
設立 2002年3月1日
所在地 東京都新宿区西新宿7-22-45 KDX西新宿ビル4F
HubSpotティア Platinum Partner
HubSpot支援歴 10年以上
支援実績 60社以上(HubSpot歴10年での累積)
支援スタイル 深耕型(少数のクライアントに長期伴走)
HubSpot有資格者 30名以上
受賞 HubSpot「Customer First」受賞
認証 プライバシーマーク/ISO/IEC 27001

10-2. 「量」ではなく「深さ」を選んでいる会社です

最初に、他社との違いを正直にお伝えします。

クリエイティブホープの支援社数は、決して多くありません。 10年で60社、年間にすると6社前後のペースです。数百社を支援しているパートナーと比べれば、明確に少数です。

これは能力の問題ではなく、選択の結果です。同社は1社あたりに長期間・深く関与する体制を取っており、支援は「HubSpotの初期設定」では終わりません。事業戦略の整理、業務フローの再設計、基幹システムとの連携、部門横断の展開、サイトリニューアル、AI活用まで、クライアントの成長フェーズに合わせて支援範囲そのものが変わっていく構造です。

軸5で解説した通り、支援社数が少ないままティアを維持しているという事実は、1社あたりの規模と継続的な関与の深さを示唆します。HubSpotの管理ポイントは最終アクションから60日で失効するため、関与が途切れた顧客はティア計算に寄与しないからです。

受賞歴も、この構造と整合しています。HubSpotの「Customer First」は販売量ではなく顧客への向き合い方を評価する賞です。

したがって、こういう選び方をしてください。

  • 「とにかく早く安く導入したい」→ 量型のパートナーのほうが適しています
  • 「1社ごとに事業を理解した上で、数年かけて仕組みを育ててほしい」→ 深耕型が向いています

10-3. 評価軸に沿った特徴

軸1:業種・規模の実績
劇団四季様、スウェーデンハウス様、パナソニックインダストリー様、PCA様、日本無線様、クリナップ様、シグマックス様など、大手・エンタープライズ規模の支援実績が中心です。住宅・不動産、製造業については業種特化パッケージを提供しており、SaaS、FC・加盟店募集、マッチング、エンタメ・スポーツ、製薬・医療、教育、EC、金融・保証などの領域にも対応しています。

軸2:得意領域
Strategy(CRM戦略・営業DX・MA戦略・KPI設計)/ Technology(HubSpot導入・API開発・CMS・データ連携・AI活用)/ Data(ダッシュボード・BI・データ品質改善・データガバナンス)/ Growth(MA運用・SEO・CRO・コンテンツ・営業改善)の4領域を横断する総合型です。2002年創業のコンサルティング会社が母体である点が、戦略レイヤーから入れる背景になっています。

軸4:ティアと組織規模のバランス
Platinum × 有資格者30名以上という構成です。前述の通り、Platinumはアクレディテーション申請資格を持つ階層にあたります。また、Eliteの追加要件が「全社100件以上の認定資格」であることを踏まえると、有資格者30名以上は国内では厚い体制と言える水準です。

軸5:支援の深さと継続性
年間6社前後という新規着手ペースに対し、有資格者30名以上を抱える体制です。1社あたりに割く人数と時間が構造的に多いことを意味します。実際、支援は単発の導入で終わらず、CRM構築 → 業務システム統合 → サイトリニューアル → データ基盤整備 → AI活用というように、同一クライアントに対して複数フェーズにわたって続くケースが中心です。そして、他パートナー様で導入後支援に物足りなく当社にご相談いただくケースも多いです。

比較検討の際は、他社にも同じ質問(平均継続年数、5年以上継続しているクライアント数)を投げてください。

軸5:支援範囲
100件以上の支援メニューを公開しており、代表的なものは以下です。

支援メニュー 内容
SalesforceからHubSpotへの移行支援 データ移行・営業管理(SFA)対応
HubSpotへのCRM移設支援 他CRMからの移行全般
業務システム代替支援 既存の業務システムをHubSpotに統合
カスタマー対応基盤の実装 Service Hubによるサポート体制構築
ABM・IBM実装支援 アカウントベースドマーケティングの設計・実装
PRM実装 パートナー・代理店管理の仕組み構築
サイトリニューアル Content Hubによるサイト構築

軸9:技術力(移行・連携)
Sansan、kintone、各種会計ソフト、CTIツールなど、様々なシステム連携実績があります。一般的なCRM移設・システム連携で1〜3か月が目安とされています。加えて、HubSpotの標準機能で不足する領域に対して自社ソリューションを開発している点が特徴です。

自社ソリューション 用途
HS view HubSpotの取引データを月次の表で可視化する経営管理アプリ
HubCARE HubSpotのデータクレンジング・運用メンテナンス
Sales note AI 商談データのAI活用(beta)
もっとHOT見込リスト+ 見込み顧客の優先度可視化
反響ライジング 住宅・不動産向けの反響追客
会員サイトビルダー HubSpotでの会員サイト構築
Beeeline LINEとCRMを連携した営業・追客

軸6:内製化の出口設計
「導入して終わりにしない」定着化支援を掲げ、運用代行と社内定着化の両方に対応しています。支援スタンスとして、スモールスタート → 部門での活用 → 部門横断 → 全社展開という段階的な拡大プロセスを設計思想に置いています。

10-4. 特徴的なスタンス

クリエイティブホープが他のHubSpotパートナーと異なるのは、「正しい発注」そのものを支援対象に含めている点です。

同社は自らの立ち位置を「クライアントとベンダーの間に立つ、先導者・分解者・翻訳者」と定義しており、RFP作成やベンダーアサインの支援もサービスメニューに含まれています。つまり、「HubSpotを導入すべきか」「どのパートナーに何を頼むべきか」という発注の手前の段階から相談できる構造になっています。

本記事が一貫して「発注者が自分で判断できるようになること」を目的に書かれているのも、この思想に基づいています。

10-5. 相談に向いているケース/向かないケース

中立性のため、向き不向きも明記します。

向いているケース

  • 数年単位で、腰を据えて仕組みを育てたい
  • 大手・エンタープライズ規模で、部門横断の複雑な要件がある
  • Salesforceなど他CRMからの移行を伴う
  • 基幹システム・業務システムとの連携が必要
  • 製造業、住宅・不動産など、業種特有の商習慣がある
  • 何から着手すべきか、社内で切り分けきれていない
  • サイトリニューアルとCRM構築を同時に進めたい
  • LINEやAIを含めた顧客接点全体を設計したい

他社のほうが適している可能性があるケース

  • とにかく短期・低コストで導入だけ済ませたい
  • Free/Starterプランで、ユーザー数10名以下の小規模導入
  • 特定の1機能だけをスポットで設定してほしい
  • 標準的な要件で、パッケージ化された導入で十分

10-6. 相談の窓口


11. 自社がHubSpotパートナーになるには(支援会社向け)

ここからは、パートナー登録を検討している支援会社向けの情報です。

11-1. 登録の流れ

  1. HubSpot公式のSolutions Partnerプログラムページから申し込み
  2. パートナーメンバーシップの購入(月額48,000円/年次更新)
    - HubSpotの所定の有料サブスクリプションを保有している場合、更新時に費用免除の申請が可能
  3. Solutions Partner認定資格の取得(社内で最低1名、25か月ごとに合格が必要)
  4. Solutions Directoryへの掲載

11-2. ティア獲得までの現実的な道のり

ティア 必要なSourced MRR(概算・新基準) 到達の目安
Gold 約27.6万円/月 数社〜十数社への導入支援
Platinum 約102万円/月 継続的な新規獲得体制が必要
Diamond 約300万円/月+GRR75%以上 専業体制と高い顧客維持率が前提
Elite 約660万円/月+GRR80%以上+全社100件以上の認定資格+招待 招待制。世界的にごく少数

Eliteの追加要件は、ポイント基準に加えて以下の3つです。

  • GRR 80%以上
  • 全社で100件以上の認定資格を保持
  • HubSpotからのEメールによる招待を受けること

11-3. 押さえておくべき制度上の注意点

  • Sourcedポイント最低基準:過去12か月で最低1ポイントが必要。2027年1月1日以降は毎月評価され、未達だと通知から30日でプログラム参加終了
  • 取引ベースのティアモデル(2025年11月17日〜):クレジットを受け取るには共有取引の作成が必須。作成されなければ、いかなるパートナーにもポイントは付与されない
  • 管理ポイントの失効:最終アクションから60日
  • 降格は年2回(1月15日・7月15日):再評価期間中に1か月でも基準達成していればティアを維持できる

11-4. パートナーになるメリット

  • レベニューシェア(販売取引に対するコミッション)
  • HubSpotからのリード紹介(Partner Matching Tool経由)
  • Platinum以上:Seismic(イネーブルメント基盤)へのアクセス、製品ロードマップ等の先行情報
  • Diamond以上:専任のPartner Account Managerの割り当て
  • アクレディテーション取得後:Partner Scaled Onboarding、Co-Delivery、Partner Assisted Deals、Upmarket Referral(CRMアクレディテーション保有者は成約後1年間10%のコミッション)

よくある質問(FAQ)

Q1. HubSpotパートナーに依頼すると費用はいくらかかりますか?

初期構築が30万〜1,000万円超、月額運用支援が15万〜80万円が目安です。ただし支援範囲によって大きく変動するため、必ず複数社から項目別工数つきの見積もりを取得して比較してください。HubSpotのライセンス費用とは別途発生します。

Q2. パートナーを使わず自社だけで導入できますか?

可能です。Free・Starterプランで、ユーザー数が10名以下、パイプラインが1本、外部連携が不要という条件なら、自社導入で十分現実的です。Professional以上でワークフローやカスタムレポートを本格活用する場合は、初期設計だけでも相談する価値があります。

Q3. ティアが低いパートナーは品質も低いのですか?

いいえ。ティアはライセンス販売実績と顧客維持率の指標であり、個別プロジェクトの品質を保証するものではありません。Goldは年間330万円程度の販売規模で到達できるため、特定業種に非常に強い専門集団がGoldに留まっているケースは珍しくありません。実績内容とアクレディテーションで判断してください。

Q4. ティアとアクレディテーションはどちらを重視すべきですか?

発注者の視点ではアクレディテーションです。ティアが「販売規模」を測るのに対し、アクレディテーションは実際のプロジェクト成果物を審査した「実行力」の認定で、Platinum以上でなければ申請すらできません。ただしアクレディテーションは領域別なので、自社の課題に対応するものを見る必要があります。

Q5. パートナーを途中で変更できますか?

可能です。HubSpotのライセンス契約はHubSpot社との直接契約であり、パートナーとの支援契約は別です。パートナーを変更してもポータル内のデータと設定は残ります。ただし引き継ぎ時に設計ドキュメントが整備されていないと移行コストが高くなるため、契約時にドキュメントの受領を明記しておいてください。

Q6. HubSpot Japanに直接サポートを依頼できますか?

HubSpot Japanは製品の販売とサポート、公式オンボーディングサービスを提供しています。個別のビジネスに合わせた設計コンサルティングやコンテンツ制作は、基本的にパートナー企業が担っています。HubSpot Japanに相談すると、自社の要件に合ったパートナーを紹介してもらえる場合があります。

Q7. 複数のパートナーに同時に依頼することはありますか?

大規模導入では、設計コンサルティングと技術実装を別会社に分けるケースがあります。ただしパートナー間の連携コストと責任分界点の曖昧さがリスクになるため、可能であれば1社に集約するほうが効率的です。

Q8. 依頼するベストなタイミングはいつですか?

プラン選定の前です。Hub構成やプランの判断から一緒に進められるため、後から「プランが合わなかった」「設計をやり直す必要がある」といった手戻りを防げます。すでに導入済みで運用に課題がある場合も、現行ポータルのアセスメント(監査)から依頼できます。

Q9. Solutions Directoryの上位に出てくる会社を選べばよいですか?

表示順はティアの獲得状況とアクレディテーションの保有状況に影響されます。実績規模の順であり、自社との適合度の順ではありません。必ず国・言語・アクレディテーション・予算でフィルタしてから比較してください。

Q10. GRRとは何ですか?なぜ重要なのですか?

GRR(総収入維持率)は、解約とダウングレードの両方を反映した顧客維持の指標です。2026年1月15日から、Eliteは平均80%以上、Diamondは75%以上の維持が必須になりました。発注者にとっては、Diamond以上のパートナーは「支援先が解約していない」ことが客観的に担保されているという意味を持ちます。

Q11. 認定資格とアクレディテーションは何が違いますか?

認定資格(Certification)は個人がオンライン試験に合格して取得するもので、誰でも受験できます。アクレディテーション(Accreditation)は組織単位の認定で、Platinum以上のティア、前提資格、実プロジェクトのケーススタディ審査、顧客リファレンスが必要です。さらにフルタイム社員による実績のみが有効で、外注やフリーランスの成果物は認められません。

Q12. 契約前に必ず確認すべきことは何ですか?

(1)実際にプロジェクトを担当する人の経歴、(2)成果物の具体的な定義、(3)追加費用が発生する条件、(4)ポータル管理者権限が自社にあるか、(5)支援終了時に何が残るか、の5点です。

Q13. パートナー経由で買うと、ライセンス費用は高くなりますか?

基本的に、パートナー経由でも直接購入でもライセンス価格は変わりません。パートナーはHubSpotからレベニューシェアを受け取る仕組みのためです。ただしパートナーの支援費用は別途発生します。

Q14. 何社くらい比較すべきですか?

3社が実務的な最適解です。1〜2社では相場観が掴めず、4社以上は比較のための工数が増えすぎて意思決定が遅れます。同じRFPを3社に出して、同じ評価シートで採点してください。

Q15. 支援実績の社数が多いパートナーほど良いのですか?

いいえ。社数は「量型か深耕型か」というスタイルの違いを示しているだけで、品質の指標ではありません。社数を支援年数で割って年間ペースを算出し、自社が必要としているのが「標準化された高速な導入」なのか「事業構造まで踏み込んだ長期伴走」なのかで判断してください。あわせて「平均継続年数」「5年以上継続しているクライアント数」を聞くと、導入後の関与が続く体制かどうかが分かります。

Q16. プラチナパートナーとダイヤモンドパートナーは、何が違うのですか?

ポイント基準の高さに加えて、Diamondには平均GRR 75%以上という顧客維持率の要件があります。一方で、アクレディテーション(組織単位の実力認定)の申請資格はPlatinum以上に与えられるため、この点ではPlatinumとDiamondは同じ土俵にあります。制度上、最も大きな線は Gold と Platinum の間に引かれていると理解するのが正確です。

Q17. 2026年〜2027年に注意すべき制度変更はありますか?

2026年7月15日にティアのポイント基準が引き上げられ、達成期限は2027年1月15日です。この再評価で降格するパートナーが出る可能性があります。また2026年7月15日からパートナーメンバーシップが月額48,000円で有料化され、2027年1月1日からはSourcedポイント最低基準が毎月評価されます。長期契約を検討する際は、相手のティア維持見込みを確認しておくとよいでしょう。


まとめ

HubSpotパートナー選びで押さえるべき要点を整理します。

  1. ティアは足切りに使い、判断はアクレディテーションと業種実績で行う。ティアは販売規模の指標であり、Goldは年間330万円程度の販売実績で到達できます。
  2. Diamond以上にはGRR要件があり、「顧客が解約していない」ことが担保されている。2026年1月の改定で加わった、発注者にとって有用な変化です。
  3. アクレディテーションは領域別に6種類ある。自社の最重要課題と1対1で対応させて探すのが最も効率的です。
  4. 支援社数の多さは品質ではなく「スタイル」を示す指標。社数を支援年数で割り、平均継続年数を聞いてください。自社に必要なのが量型か深耕型かで判断が変わります。
  5. Solutions Directoryの表示順は適合度順ではない。必ずフィルタで絞り込んでください。
  6. 同じRFPを3社に出し、同じ評価シートで採点する。これが比較の再現性を担保する唯一の方法です。
  7. スモールスタートで相性を確認してから拡大する。いきなりフル構築を発注しないこと。
  8. 契約時点で内製化の出口を決めておく。ポータル管理者権限の保持と、設計ドキュメントの受領は必須です。

HubSpotパートナー選びのご相談

パートナー選定の段階から相談したい方へ。

株式会社クリエイティブホープは、HubSpotプラチナパートナーとして10年以上HubSpotに向き合ってきました。ただし、支援社数を増やすことは目指していません。年間6社前後のペースで、1社ごとに深く長く関わることを選んでいます。

その結果として、劇団四季、スウェーデンハウス、パナソニックインダストリー、日本無線、クリナップといった企業と、CRM構築から業務システム統合、サイト構築、データ基盤整備、AI活用まで、フェーズをまたいだお付き合いが続いています。有資格者30名以上の体制を、少数のクライアントに集中させているためです。

私たちの支援スタンスは「先導者・分解者・翻訳者」です。ツールを売ることではなく、プロジェクトを失敗させないこと、正しい発注ができる状態をつくることを出発点にしています。

こんなご相談を受け付けています。

  • HubSpotを導入すべきかどうかから相談したい
  • 何から着手すべきか、社内で優先順位がつけられない
  • Salesforceなど他CRMからの移行を検討している
  • 基幹システム・業務システムとの連携要件がある
  • 導入済みだが使われていない状態を立て直したい
  • RFPの作り方やベンダー選定の進め方を相談したい

なお、短期・低コストで初期設定だけを済ませたい場合は、他のパートナーのほうが適しています。その判断も含めてご相談ください。

無料で相談する → 支援メニューを見る → 支援事例を見る →

関連資料(無料ダウンロード)


参考:一次情報

編集:株式会社クリエイティブホープ(HubSpot Platinum Partner)
HubSpot歴10年以上/有資格者30名以上/HubSpot「Customer First」受賞/1社ごとに深く長く伴走する深耕型支援
https://www.creativehope.co.jp/hubspot

最終更新日:2026年8月28日

HubSpotの導入・活用支援ならクリエイティブホープ

株式会社クリエイティブホープは20年以上、業種業態を問わないDX・デジタルマーケティングのコンサルティング・伴走支援を行って参りました。単純なHubSpotへの専門性だけでなく、事業戦略から実行まで網羅的に支援してきた経験で、貴社のHubSpot環境の全体最適をご提案申し上げます。



HubSpot_Platinum_rank

SolutionPartner プラチナパートナー

HubSpotのプラチナパートナーとして多くの実績があります。HubSpot CRMの実装・移行、営業とマーケティングの連携、カスタマーサクセストレーニング、ナレッジベース・ヘルプデスクの実装・カスタムAPI連携など多数の実績がございます。

qualification

HubSpot資格取得 所有メンバー多数

導入や運用は30名を超えるHubSpotの有資格社員の中から、ご要望やプロジェクトに合わせて適切なメンバーをアサイン。豊富な知識や経験に対してこれまでHubSpot社から「Customer First in Japan 2021」の表彰やコミュニティでの活動を表彰されています。

systemintegration

システム連携・開発 複雑な案件支援

社内にはエンジニアがおり、HubSpotと他システムとの連携やUI改善開発など、よりHubSpotを活用できる環境構築を支援できます。HubSpotのUIエクステンションやAPI活用だけでなく、他システムの連携を多数ご支援実績がございます。